建物は誰も使用しなかったり、誰も住まない状態で放置すると朽ちるのが早いといわれています。
土地と違い建物には適切な修繕や管理が必要なのです。
それは住居用の物件であれ、商業用のビルでも当然のことです。
ましてやたくさんの人が労働で使用している事務所やテナントが入っているビルは、適切に使用されなければなりません。
いざという時のための避難経路の確保なども当然義務化されていることは言うまでもありません。
それ以外にもオフィスやテナントで使用されるビルには、適切なメンテナンスが必要になるのです。
それがビルメンテナンスの仕事に当たります。
ビルメンテナンスとは果たしてどのような仕事内容なのでしょうか。
実は大変細分化されており多岐にわたるのです。
太平エンジニアリングの後藤悟志も言及しています。

環境衛生管理

まずは「環境衛生管理部門」方見てみましょう。
環境衛生管理は主に「衛生管理」や「清掃管理」の二つに分類されるのです。

清掃管理

清掃管理では、建物の内部の清掃を行う業務が主なものになります。
例えば、天井や内装、床の清掃などがそれです。
ビルを使用すると必ず床などを掃除している人を見かけることがあります。
毎日たくさんの人が出入りするのがビルの宿命ですから、毎日適切に掃除をしなければすぐに汚れてしまいます。
ましてや雨の日などは床が濡れて滑ったりなどすることも考えられます。
そうかんがえると衛生管理は大切な業務と言えるでしょう。
ほかにも洗面所やトイレ、照明器具などの清掃や、エレベーターやエスカレーターの掃除も清掃管理が必要になります。
床と同様にトイレや洗面台も汚れやすく適切な管理が必要です。
エレベーターやエスカレーターも人の出入りが頻繁であることは言うまでもありません。
これも清掃管理部門の仕事なのです。
さてほかにも清掃管理部門では建物の外部の清掃も行います。
サッシや窓ガラス、外壁の清掃などもビルメンテナンスの仕事です。
高いビルの外窓をゴンドラを使用して、清掃している風景を見たことがある人も多いことでしょう。
他にも屋上の清掃などもそれにあたります。

衛生管理

もう一つの、衛生管理の部門を見ていきましょう。
衛生管理では主に、給水管や排水管の管理に加えて、害虫の駆除や廃棄物の処理、空気の管理などを行う部門です。
例えば、空調ダクトの清掃などがあります。
他にも、屋上の貯水槽の清掃や、水質検査も重要な業務です。
排水管理でいえば、排水管の清掃や浄化槽の清掃などの業務もあります。
害虫駆除はネズミの発生を予防したり、発生した場合には駆除をしたりします。
ビルのテナントに飲食店が入っている場合には、害虫の駆除は特に重要になることは言うまでもありません。
他にもゴミの収集などの業務が衛生管理に当たります。
他にも清掃管理と衛生管理では仕事がありますが、主なものはこのようなところでしょう。

設備管理業務

他にも設備管理業務というのがビルメンテナンスにはあります。
それは電気設備や空調設備などがきちんと動いているのかどうかを確認したり、故障した場合には修理するような仕事です。
変電設備や照明の設備に加えて、ボイラーや冷凍機、送風機や排水機の機能を確かめて、安全に作動させておくことが大切です。
それ以外にも万が一に備えた、警報設備や消防設備の点検はとても重要な任務です。
とくにビルで火災などが起きた場合には、すぐに安全にビル内部の人を非難させなくてはなりません。
ビルにいる人たちの安全の確保のために消防設備や警報設備の点検や確認は大変重要と言えます。
特に小さなビルではいざという時、避難経路が確保されているのか確認することもとても大切な作業でしょう。
他にも、警備防災業務では駐車場の管理や、警備業務などがあります。

ビルメンテナンスの資格について

このようにビルメンテの仕事は大変細分化されていることがお分かりいただけると思います。
この中の業務には専門の資格を取得していなければ、仕事が出来ないようなものも含まれます。
電気主任技術者の資格や、電気工事士や技師などの資格を有している人であれば、運転保守業務に当たることが出来ます。
資格に関しても細分化されているので、どの業務ではどの資格が必要なのか知っておく必要があります。
このようにビルメンテの仕事は、実に細かく分類されています。
どの仕事は安全にビルを運営していくためには、大変重要な仕事と言えます。
たくさんの人間が毎日行き来するビルですから、安全に安心して利用できるようにしていく役割があるといえるでしょう。
それがビルメンテナンスの使命と言えます。
中には資格を保有していなければ、仕事に就けない場合もあるでしょうが、資格を保有していれば資格手当が出る場合もあります。
自分が行いたい仕事の資格を取得して、行ったほうが昇給なども望める可能性が高まります。

まとめ

仕事自体は人の命を預かる仕事のため、大変な任務になることもありますが、自分がビルを守っているという使命感がわいてくるのもビルメンテナンスの仕事の醍醐味ではないでしょうか。

最終更新日 2025年7月2日 by okazus