1.子供が自立できる環境づくりが必要
多くの親が自分の子供に自立してもらいたいと思うものです。
しかし親の思う通りにはうまくは行かないものです。
自立させたいと思ったときには、花を育てるときのことを考えましょう。
家庭の環境は、花を育てることと同じことがいえ、花を育てるためには土や水、日光や種が必要となります。
これを家庭環境に置き換えると非常に分かりやすく、土が家庭環境に該当すると水は愛情、日光は周りからの影響、そして種が子供となります。
教育者の畑恵曰く、自立を促したいと考えるのであれば、まずはどうすれば花が育つかどうかを考えましょう。
花を育てようと思ったときに、芽が出たからといって無理やり引っ張っても大きくはなりません。
芽を無理やり引っ張ってしまえば、根っこから抜けてしまうことでしょう。
つまり我が子のことを思って無理やりいやなことをさせてしまえば、うまく伸びることはないということです。
花は土や水、日光のように必要なものを与えていれば、自然と自分から成長することでしょう。
近年の親の特徴として、自立させたいがために、様々なことを押し付けてしまうということが挙げられます。
塾にいかせたり習い事を習わせる、名門校に入学させたり、勉強しなさいと口うるさく言うなど、我が子たちにさまざまなことをやらせているといえるでしょう。
自らこれらのことを望み、進んで行っているのであれば特に問題はありませんが、問題となるものが無理やりやらせているということです。
無理矢理に嫌がることをやらせるということは、せっかく出た花の芽を無理やり引っ張って伸ばそうとしているのと同じことです。
花を育てるためには土と水、日光だけがあれば伸びていきます。
与えるべきことをしっかりと与えていれば、あとは自分の力でしっかりとぐんぐん成長していくということです。
2.親が与える影響の大きさを知る
親がしなければならないことは、家庭環境を守り、愛情や周りの環境をしっかりと与えるということです。
これらが健全に与えられていれば、しっかりと自分から自立していくことでしょう。
自分から様々なことに興味を持って、自分から勉強をしようと机に向かいます。
つまり親がわざわざやらせなければならないということはありません。
与えるべきことがしっかりと与えられてさえいれば、自分から自立していくということです。
子どもにとって家庭環境は非常に重要なところであり、最も安らぎを得られる場所であり、基本的な感情を学ぶ場所ともいえます。
家庭の環境からは、人生ではかけがえのないことを学んでいくといえるでしょう。
人間はある程度成長すると立って歩けるようになります。
次第に会話ができるようになり、ここまで来ると人間としての感情を学んでいくことになるでしょう。
世の中を生きていく中で、どのようなことがあればうれしく感じるのか、どのようなことがあれば感謝の気持ちを持つのか、怒りがわいてくるのかなど、さまざまなシーンにより、自分なりの振る舞い方を学んでいきます。
この基本を学ぶ場所が家庭であり、親の姿を見て学んでいきます。
お母さんに優しくされることで優しさを学んでいき、困った人を助けているところを見れば、思いやりの気持ちを学んでいくことでしょう。
お父さんが一生懸命仕事をしているところを見れば責任感を学び、悪いことをして怒られることによって、父親の威厳を感じます。
このように人間の大切な感情は、家庭環境から学んでいることがわかります。
3.「甘える」と「甘やかす」の違いを親が知る事
このことから家庭の教育では喜怒哀楽を盛り込んでいくことが大切です。
時には泣いて、時にはおこり、悲しんだり楽しくなるなどのような喜怒哀楽がある家庭環境は、理想的であるといえます。
近年では自立できない子供が増えている傾向にありますが、その特徴がやりたいこともなく、いつまでも親の援助に頼っているということです。
しかし自立できていない子供が悪いわけではなく、自立するための免疫力をつけさせることができなかった親に責任があるとも言えます。
自立できないということは、親が甘やかして育ててきた結果であり、いつまでも甘やかしていたことから、世間の波に対する免疫をつけることができずに育ってしまいました。
これでは社会に出た時に免疫もなく、すぐに挫折につながります。
社会でも一人で荒波を超えていけるだけの免疫力をつけなければなりません。
親が甘やかしてしまえば、いつまでも免疫力をつけることはできません。
子供は好奇心旺盛なので、どんなに寒くても外で遊んだり、少し危ないと思うところでも危険を顧みずに飛び込んで行きます。
このことからけがをしたり辛く感じることもあるでしょう。
このようなときに子供は親に甘えてもよいということです。
甘えると甘やかすことは全く意味が違うものであり、親に甘えることですが、甘やかしてはなりません。
危険なことを学ぶ前に危険なことに触れさせてもらえなければ、成長することはありません。
ある程度のけがをして痛みを知ることも必要であり、これにより成長につながります。
最終更新日 2025年7月2日 by okazus